夏になると、スーパーに“土用の丑の日特集”として鰻が陳列されることも多いですよね。
そもそも土用の丑の日は季節の変わり目でもあるため、体調を崩しやすいもの。そこで、ビタミンが豊富な鰻が“土用の丑の日”にピッタリという考えがあるのかもしれません。
しかし、“土用の丑の日”に鰻を食べるといいとされている理由について具体的に知っている人は、実はかなり少ないのではないでしょうか?なんと、その理由を辿ると“土用の丑の日”に必ずしも鰻を食べる必要がないということがわかります。できれば、自分自身が楽しめるもの、栄養がつくものを選べるといいですよね。
そこで今回の記事では、“土用の丑の日”に鰻を食べる理由と、鰻以外のおすすめをご紹介します。鰻が苦手な人は、ぜひ参考にして下さいませ。
“土用の丑の日”とは?
“土用の丑の日”とは、土用の時期におとずれる丑の日をあらわします。“土用”とは、立夏・立秋・立冬・立春直前の約18日間の時期、“丑”の由来は、昔の暦で日にちを「子丑寅……」と十二支で数えた日を意味します。
なぜ“土用の丑の日”が鰻なの?
一説によると、江戸時代にある鰻屋から「夏に鰻の売上が落ちるので困っている」と相談を受けた平賀源内が、お店を助けるために店先に
「本日丑の日」
土用丑の日うなぎの日
食すれば夏負けすることなし
という看板を立てたらお店が繁盛した、というエピソードから来ていると言われています。まさに、日本初期のキャッチコピーといっても過言ではないかもしれませんね。
必ずしも「鰻」の必要はないって本当?他におすすめの食品をご紹介
編集長、もうすぐ“土用の丑の日”なのですが、実は一度も鰻を食べたことがないんです。
どうして鰻を食べないの?もしかして苦手とか?
はい、実は鰻の食感が苦手でして……。他でよければ試してみたいのですが、オススメの食べ物ってありますか?
“土用の丑の日”に食べるものだけど、“丑(うし)の日”の頭文字の「う」がつく食べ物であれば、正直大丈夫だよ。
なるほど。「う」がつけばいいのですね!うーん、でも何を食べたらいいのでしょう……。うどん……。瓜……。あまり思いつかないです。
これから暑い季節になるし、栄養のとれるものを選ぶと良さそうだよね。とくに「梅干し」なら、栄養もとれるし夏バテ効果もありそうだからオススメだよ!
鰻以外であれば、「丑の日」の頭文字である「う」のつく食べ物がいいと言われています。たとえば、うどん、梅干し、瓜(きゅうり)、馬肉(ウマ)、牛肉(ウシ)ですね。とくに梅干しはクエン酸、牛肉はたんぱく質が豊富です。熱い夏を迎える前に、ぜひたくさん食べておきましょう。
「う」のつく食べ物はお菓子でも大丈夫?筆者が選んだ鰻以外の食べ物をご紹介
“土用の丑の日”には、鰻を食べて熱さを乗り切る風習があります。ただ、お菓子のなかにも「土用の入りに食べれば暑気あたりをしない」と言われているお菓子「小豆餅」があります。
実は小豆は栄養価が高いお菓子のため、夏バテ効果も抜群です。小豆はおいしいだけじゃなく、食物繊維やビタミンも豊富で便秘、アンチエイジングにも最適です。
また、小豆には厄除け願の効果もあります。なお筆者は、この時期に伊勢の赤福餅のついた「赤福氷」を食べます。赤福氷とは、伊勢名物の赤福が上にのった、宇治抹茶のシロップのかかったかき氷です。名古屋JRタカシマ屋と伊勢神宮前の赤福で食べられるので、お立ちよりの際はぜひご賞味下さいませ。
まとめ
“土用の丑の日”には鰻のイメージが強いかもしれませんが、元は江戸時代に平賀源内が商品販売促進のために作ったキャッチコピーのようなものです。ただ、鰻には滋養効果が高いなど栄養も抜群なので、夏の前に食べれば夏バテ効果にも役に立ちます。
ただ、なかには鰻の見た目、食感が苦手な人も少なくないでしょう。実は筆者もその一人です。実は「う」のつく食べ物以外にも、厄除けと栄養効果のある小豆餅も”土用の丑の日”に食べる食べ物として人気があります。
みなさんも、家族で“土用の丑の日”を迎える時は、苦手な食べ物を無理して食べるのではなく、家族のみんなが笑顔で食べられるものを選んで楽しく迎えましょう。
久美子
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