「海老せんべい」はせんべいのなかでも非常に人気の高いものです。そのため多くのお菓子ブランドがこれを取り扱っています。
ここでは、フードコーディネーターが実際に5つのブランドの海老せんべいを食べ比べて抱いた印象と、そのブランドの特徴を紹介していきます。
高い知名度を誇る創業130年余の「坂角総本舗」
「坂角総本舗」は、海老せんべいづくりにおいてもっとも高い知名度を誇るブランドのうちのひとつです。
坂角総本舗は1889年に横須賀(※現在の愛知県の東海市)で立ち上がったブランドですが、その祖ともいえる存在は江戸時代にさかのぼります。坂角総本舗では、江戸時代に時の幕府である徳川家に献上品としてもちいられていた「えびはんぺい」を独自の技術で磨き上げて、海老せんべいを作り上げました。
坂角総本舗の商品のなかでもっとも有名なのは「ゆかり」ですが、比較的リーズナブルな価格のものも販売されています。たとえば、さくさく日記「海老」の小袋は、100円を切る価格で販売されています。しかしローコスト帯のそれであっても海老の旨味はありますし、さくっとした歯ざわりとともに口の中で香りがふわっと広がります。香ばしい風味と、上品で華やかに溶けていく味わいを持つ商品であり、坂角総本舗の実力を感じさせます。
150年近い歴史を持つ「桂新堂」もまた、海老に対する理解が深いブランド
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坂角総本舗よりも長い歴史を持つ「桂新堂」は、創業してから150年が経とうとしているお菓子ブランドです。
海老を専門としてその素材の鮮度や味わいにこだわってきたブランドであり、多くのファンを獲得しています。
今回はそのなかから、「赤えび炙り焼き」を試しました。なおこれはオンラインショップでは6枚入りから販売されていますが、実店舗では1枚から買うことができます。
桂新堂の海老せんべいはざくざくこりこりした食感が楽しいせんべいであり、歯ごたえが良いのが特徴です。香りは坂角総本舗に比べるとやや控えめですが、どっしりとした旨味があり、1枚食べるだけでも満足感が高いのが魅力です。
おかきなどを取り扱う「み乃龜」は材料にこだわりあり
85年近くの歴史を持つ「み乃龜」は、おかきやせんべい、豆菓子を取り扱っているブランドです。このみ乃龜も非常に有名なので、名前を聞いたことのある人も多いことでしょう。
み乃龜の場合、「あいさんさんシリーズ」として、おかき・海老せんべい・豆菓子をそれぞれ小さな袋に入れたお手頃なシリーズを販売しています。1袋110円~130円と求めやすいのが特徴ですが、その中に入れられているものの味はそれぞれ違います。今回はそのあいさんさんシリーズのなかから、「えびせんべい」を選びました。
み乃龜の海老せんべいは、それほど香りは強くありません。しかしその分、万人受けする味だといえるでしょう。酸味や甘さ、塩気など、バリエーション豊かなさまざまな海老せんべいが1袋のなかで展開されていて、食べていて飽きることがありません。
個性的な味わいが楽しい「あられの匠」
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「あられの匠」は、名前の通り、「あられ」を主力としているブランドです。数多くの種類を展開して、「選ぶ楽しさ」がある商品を多く打ち出しています。
またあられの匠は、「今様おかき」とでもいうべき種類のおかきやせんべいを果敢に打ち出しています。たとえば「アラレバルシリーズ」と題されたものでは、チーズや明太子、わさび味の柿の種、さらにはカレーを使ったものまで取り扱っています。
今回はそのなから、「えびマヨネーズ」を選びました。
海老とマヨネーズ、オリーブを組み合わせた個性豊かな商品であり、マヨネーズ由来のぽってりとしたコクがあります。くせになる味わいであり、好きな人は長くリピートすることになるであろう味です。
オリジナル色に富んではいるものの、方向性は分かりやすく、「いつもの海老せんべい」に飽きた人におすすめです。
「えびせん家族」の海老せんは、豊かな旨味とバリエーションの豊富さがウリです
最後に、私たち「えびせん家族」についても紹介します。
えびせん家族は、愛知県の碧南市に本社を置くブランドです。創業以来、海産物を中心とした菓子の製造業に真摯に向き合ってきました。
えびせん家族の打ち出す海老せんべいは非常に旨味が強く、海老の香りがぱっとあでやかに口の中に満ちるのが特徴です。旨味は強く、「お菓子・おやつ」としてはもちろん、お酒のおつまみとしても働ける力を持っています。
また、バリエーションも非常に豊かで、1つの袋で多くの味を楽しめるものもあれば、素材にこだわり原材料のうちの半分以上を海老で作った商品もあります。贈答用の選択肢もご自宅用の選択肢も非常に豊富で、用途や好みに合わせた商品を選べるようになっています。
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バリエーション豊か、トレーまで食べられる「たべりん」はこちらから▶https://www.ebisen.com/i/d-089
鍋谷萌子
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